【仙台・外構工事】ブロック塀が危ない!?倒壊の危険性と適切な補修のタイミングと方法
ブロック塀は日々の風雨にさらされ、経年劣化が進行します。ひび割れや欠けなどの症状が現れたら、すぐに専門家に相談し、適切な時期に適切な方法で補修・修繕を行うことが重要です。
こちらでは、ブロック塀の倒壊リスクと危険性、補修・修繕が必要なタイミング、適切な補修方法についてご紹介します。仙台で外構工事を依頼するなら、株式会社ARXにお任せください。
ブロック塀の倒壊リスクと危険性
ブロック塀の耐用年数と劣化の進行
一般的なブロック塀の耐用年数は、約30年です。ブロック塀はコンクリートでできており、耐久性が高く頑丈に作られています。しかしながら、屋外に設置されているため、常に風雨や気温の変化にさらされる過酷な環境下にあります。
そのため、以下のような要因によって徐々に劣化が進行し、強度が低下していきます。
- ブロック内部への水の浸入と凍結によるひび割れ
- 内部の鉄筋のサビ
- 化学的な変化
- 地震や地盤沈下などの影響
このように、ブロック塀は永久に使えるものではなく、定期的な補修・修繕が必要不可欠となります。
放置すると起こりうる事故や被害
劣化したブロック塀を放置すると、台風や地震などで強い力が加わった際に倒壊してしまうおそれがあります。その際、倒れたブロック塀が人に直撃したり、下敷きになったりすれば重大な事故につながります。ブロック塀の重量は100kgを超えることもあり、ぶつかったり下敷きになったりすれば確実に大けがや命に関わります。
実際に、平成30年の大阪府北部地震では、小学校の古いブロック塀が倒壊し、小学4年生の女児が下敷きになって死亡するという痛ましい事故がありました。このブロック塀は施工不良と内部の鉄筋の腐食が原因だったことがわかっています。
また、倒壊したブロック塀が道を塞いでしまえば、避難や緊急車両の通行の妨げになる可能性もあります。さらに、所有者は他人に危害を加えた場合、損害賠償責任を負うリスクがあります。
ブロック塀の補修・修繕が必要なタイミング
ひび割れや欠けが広範囲に見られる場合
ブロック塀に広範囲のひび割れや欠けが見られる場合は、早急な補修・修繕が必要です。これらは内部からも損傷を受けている兆候であり、大きな地震や台風などの衝撃が加わった際には、塀が倒壊するリスクが高くなります。
目視でわかりやすい異変のため、見逃さずに専門家に相談することが重要です。一見したところでは小さな欠けやひび割れでも、内部の状況次第では大掛かりな補修や塀の建て替えが必要になる可能性があります。
苔やカビ、白華現象が発生している場合
ブロック塀に苔やカビが発生していれば、水分が浸入していることを示しています。また、表面に白い粉状の物質が付着していれば「白華現象」が起きている可能性があります。
白華現象とは、ブロックの内部に染み込んだ水分が石灰分と共に表面に浸み出て、二酸化炭素に反応して固まってしまう現象です。
これらの症状がある場合は、内部に水分が入り込んでいることを意味するため、早期の補修・修繕が必要です。放置しておくと、ブロックの中性化が進行し、鉄筋がサビて強度が低下するおそれがあります。
1981年以前に建設された古いブロック塀
1981年以前に作られたブロック塀は特に危険です。なぜなら、ブロック塀の倒壊は昔から問題となっており、建築基準法の改正を経て高さ上限や構造上の基準が厳しくなっているからです。
具体的には、1981年の建築基準法改正で、ブロック塀の高さ上限が従来の3mから2.2mに引き下げられました。そのため、改正後に作られたブロック塀はこの新基準に沿っていますが、改正前に作られたものは作り直す義務がないため、新基準に沿っていない古いブロック塀が多数存在しているのが実情です。このような状態を「既存不適格」と呼びます。
加えて、2019年1月にも大阪の事故を受けて法改正があり、一定の条件を満たすブロック塀には耐震診断が義務付けられました。条件とは、1981年以前に作られたブロック塀であること、建物が多く集まっている道路に接していることなどです。
このように、単純に古いだけでなく強度不足や法的基準への不適合など、1981年以前に作られたブロック塀は倒壊のリスクが高いと考えられます。
ブロック塀の適切な補修方法
小規模な欠けやひび割れの補修
小さな欠けやヘアークラック(髪の毛ほどの細さのひび割れ)であれば、自分で補修可能です。市販されている補修剤にはパテ、粘土、スプレーなどのタイプがあり、作業はひび割れに補修剤を注入してヘラで整えるだけです。補修前には、ブロック表面の汚れを落として完全に乾燥させることが大切です。これが補修部分を長持ちさせるポイントとなります。
ただし、ヘアークラックより太いひび割れや広範囲の欠けは専門業者に相談するのが賢明です。
部分的な塗装による修繕
ブロック塀の部分的な塗装は、専門業者に依頼することをおすすめします。業者はよい天気が続く日を選び、時間を十分に取って作業を行います。ブロック表面の汚れを落とし、完全に乾燥させないと塗料が剥がれやすくなるため、専門的な知識と経験が必要不可欠です。
広い範囲の塗装では時間と労力がかかるため、費用もかさむことが予想されます。見積もりを複数社から取り、比較検討しましょう。
撤去して新しいブロック塀を新設
ブロック塀の老朽化が進み、補修を行っても安全性が確保できない場合は、撤去して新しいブロック塀を新設する必要があります。この工事は以下の手順で行われます。
- 1.既存のブロック塀の撤去作業
- 2.新しい基礎の掘削とコンクリート固め
- 3.新しいブロック塀の建設
このように一から作り直すことで、安全性が確保された新しいブロック塀を新設できます。撤去から新設までをトータルで依頼できるリフォーム業者に見積もりを出してもらうのがおすすめです。
フェンスや植栽への建て替え
ブロック塀の補修が難しい場合や、抜本的な改修を検討する際の選択肢として、フェンスや植栽への建て替えがあります。
フェンスへの建て替え
金属製や木製のフェンスに建て替えることで、安全性と景観の両立を図ることができます。フェンスは比較的安価で、高さや素材を選ぶことができます。
植栽への建て替え
生垣や低木の植栽に建て替えれば、環境に優しく、緑化効果も期待できます。管理の手間がかかる点に注意が必要です。
いずれの場合も撤去費用に加えて、新たな設置費用がかかります。費用対効果を検討し、安全性と環境を考慮したうえで、自宅に合った方法を選びましょう。
外構工事で知っておきたいブロック塀の耐震補強対策
地震によるブロック塀の倒壊を防ぐためには、耐震補強が不可欠です。外構工事を検討する際に知っておきたい耐震補強対策を以下にまとめました。
- 鋼材補強:壁面に鋼材を取り付けて補強する
- 鉄筋挿入:ブロックの穴に鉄筋を挿入し、モルタルを充填する
- 控壁設置:ブロック塀を支える控壁を設置する
上記以外にも、ブロック塀を撤去してフェンスを設置する方法もあります。フェンスは軽量で倒壊しにくいため、安全性が高い選択肢です。
費用は状況によって変動しますので、必ず専門業者に見積もりを依頼しましょう。耐震診断も合わせて行うことで、より適切な補強対策を検討できます。建物の耐震性も考慮しながら、総合的な安全対策を行いましょう。
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