【仙台・舗装工事】コンクリート駐車場の劣化原因と対策は？アスファルト舗装との違い

中性化による鉄筋のサビ

コンクリートには強アルカリ性があり、鉄筋の周りを覆ってサビから保護する役割があります。しかし、大気中の二酸化炭素などの影響で、時間とともにコンクリートのアルカリ性が失われ、中性化が進行します。

この中性化が進むと、鉄筋の周りの保護被膜が失われ、鉄筋がサビはじめます。サビた鉄筋は体積が2～3倍に膨張するため、コンクリートに亀裂が入ります。

具体的には以下の反応が起こります。

「コンクリート中のアルカリ（pH13程度）→中性化により徐々にpH11程度になる→鉄筋はサビはじめる」

このように、コンクリートの中性化が進むと鉄筋がサビてしまい、劣化が進行するのです。

過積載による損傷

コンクリート舗装は、設計時に想定した荷重以上の重量がかかると損傷するおそれがあります。特に、以下のような過積載が起こると、ひび割れや剥がれなどの劣化が進行しやすくなります。

• 大型トラックなど、重量車両の出入り
• 大量の資材などを一時的に置く
• 地下構造物への過剰な土圧がかかる

設計値を超える過積載が継続すると、コンクリートの圧壊や鉄筋の破断など、致命的な損傷に至る可能性もあります。

このため、用途に合わせて適切な設計荷重を設定し、それを超える使用は避ける必要があります。定期的な点検を行い、過積載の兆候がみられた場合は早急に対策を講じることが重要です。

排水不良による浸水

コンクリート舗装の排水設備が不十分な場合、雨水が溜まり浸水が起こります。長期間の浸水は、コンクリートの中性化を促進させます。

中性化の影響

• コンクリートの強度低下
• 鉄筋のサビ→ひび割れの発生

適切な排水勾配と側溝の設置が重要です。また、排水口のつまりやひび割れの点検と補修を定期的に行うことで、浸水を未然に防ぐことができます。

適切な設計と施工

コンクリート舗装を長持ちさせるためには、適切な設計と施工が不可欠です。

設計時には、以下の点に留意する必要があります。

• 土質や地盤の状況を考慮した基礎工事の設計
• 想定される車両の大きさや重量に応じた構造設計
• 排水勾配の確保による雨水の適切な排水設計

施工時には、設計図面どおりの施工が重要です。特に以下の点に注意しましょう。

• 基礎コンクリートの打設状況の確認
• 適切な配合と打設時の締固め
• 仕上がり面の平坦性の確保

このように、事前の適切な設計と、それにもとづいた施工が行われなければ、コンクリートの耐久性は損なわれてしまいます。

定期的な点検と補修

コンクリート舗装は経年劣化が避けられません。そのため定期的な点検と適切な補修が重要になります。

点検では、以下の項目をチェックします。

• ひび割れの有無
• 剥離・遊離石灰の有無
• 排水設備の状態

これらの点検結果にもとづき、適切な時期に補修工事を実施することが望ましいでしょう。

一般的な補修工事としては、

• ひび割れ部分の注入補修
• 剥離部分の部分打ち替え
• 排水設備の修繕

などが挙げられます。

定期的な点検と適切な補修を行うことで、コンクリート舗装の長期的な使用が可能となり、大規模な改修工事を先送りできます。

排水設備の維持管理

コンクリート舗装が長期間にわたり機能を発揮するには、適切な排水設備の維持管理が欠かせません。排水設備が目詰まりしたり、破損すると雨水が溜まり、次のような問題が発生します。

• 凍結融解による劣化が加速
• 車両の走行による水はね上げで周辺が汚れる
• 水たまりが発生し、冬期には路面が凍結する

そのため、定期的な点検と補修が重要です。

また、排水設備の更新時期が来たら計画的に行うことで、長期的な費用の最小化にもつながります。

コンクリートの長所と短所

長所

• 耐久性に優れている
• メンテナンスフリーで維持費が安く済む
• 黒いアスファルトに比べ表面が熱くなりにくい
• 路面が平坦で転がり抵抗が小さいため、車の燃費向上が期待できる

短所

• 初期費用が高額になる
• 工事期間が長く、立ち入りまで時間がかかる
• 補修には専門的な知識が必要

このようにコンクリート舗装は、長期的な視点で見れば経済的で環境に優しい舗装方法といえます。初期費用が高額ですが、使用目的や状況に合わせて総合的に判断することが重要です。

アスファルトの長所と短所

長所

• 工期が短い
• 路面が滑らかで水はけがよく、静粛性にも優れている

短所

• 軟らかいため車の出入りで劣化しやすい
• 黒々とした色合いで住宅との調和が難しい
• 夏場の温度上昇

などが挙げられます。

以上のように、アスファルト舗装には長所と短所があります。静粛性や工期の短さを重視するか、耐久性と美観を重視するかによって、舗装の選択を検討する必要があります。

用途に合わせた選択

コンクリート舗装とアスファルト舗装を比較すると、用途や施工条件、メンテナンス面で異なる特性があります。したがって、駐車場の利用頻度や立地環境などを十分に考慮し、ライフサイクルコストや施工性、耐久性などの観点から最適な舗装材を選択することが大切です。

また、耐用年数にも注目しましょう。コンクリート舗装の耐用年数は15年程度で、アスファルト駐車場の耐用年数は10年程度とされています。

選択する際の注意点として、コストと耐久性のバランスを考慮することが大切です。コンクリート舗装は初期費用が高いものの長期的に見れば修繕費用が抑えられますが、アスファルト舗装は安価な施工費用で済みます。一方で、修繕頻度が高くなるため、長期的に見ると維持管理コストがかかる傾向にあります。

このように、用途やコスト面を総合的に検討し、最適な舗装材を選択しましょう。

施工業者の選び方

実績と経験を確認する

• 過去の施工事例や実績を確認しましょう
• 駐車場舗装の専門知識と経験を持つ業者を選びましょう

見積もりを比較する

• 複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討しましょう
• 単に価格だけでなく、使用する材料や工法なども確認しましょう

資格や保証を確認する

• 建設業許可を持っているかどうかを確認しましょう
• 工事保証の内容と期間を確認しましょう。

コミュニケーション能力を評価する

• 質問や相談に丁寧に応じてくれる業者を選びましょう
• 要望をしっかりと聞いてくれる姿勢があるかを確認しましょう

注意点

工期と工程の確認

• 工事の開始時期と完了予定日を明確にしましょう
• 天候による影響も考慮に入れた工程を確認しましょう

周辺環境への配慮

• 騒音や振動対策について確認しましょう
• 近隣住民への事前説明や配慮について確認しましょう

適切な排水設計

• 雨水の排水計画が適切かどうか確認しましょう
• 勾配や排水溝の配置などにも注意を払いましょう

メンテナンス計画の確認

• 完成後のメンテナンス方法や頻度について確認しましょう
• 長期的な維持管理コストも考慮に入れましょう

株式会社ARXの強み

個人宅から法人、自治体まで幅広い案件に対応

住宅の駐車場はもちろん、店舗や商業施設、公共施設など、様々な規模の駐車場工事に対応いたします。

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